🪷Ikebanadoctorの夏休み 第一章|永平寺と平泉寺白山神社で味わう、静けさと癒しの旅【福井編】

平泉寺白山神社の池に映る木と新緑の美しい風景。花の旅 Floral Journeys
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福井県には、心を鎮め、日常の喧騒から解き放ってくれる特別な場所があります。
曹洞宗の大本山として全国から修行僧が集う永平寺と、“苔寺”として知られる神聖な平泉寺白山神社
いずれも長い歴史と深い信仰に支えられ、訪れる人の心を静かに整えてくれる癒しの空間です。

本記事では、医師である筆者が「Ikebanadoctorの夏休み」シリーズ第一章として、この二つの地を巡った記録をお届けします。
歴史や見どころはもちろん、御手洗池での幻想的なリフレクション撮影や、iPhoneでも美しく撮れる撮影テクニック、そして“自然と静けさ”が健康に与える効果まで詳しく解説。

静けさの中に潜む豊かさを、次の旅のヒントとして受け取っていただければ幸いです。

(永平寺の境内で撮影)

序章|なぜ“静寂”を求めて福井へ?

私は総合診療医として、日々さまざまな人々の不安や痛み、悩みに寄り添う仕事をしています。病気には身体的な症状だけでなく、精神的な要因が深く関わっていることも多く、日常の忙しさの中で“自分の心と向き合う余白”を持てずにいる患者さんが数多くいます。

そんな中、ふと気づいたのは「自分自身はどうなのだろう?」ということ。人の心を診る立場にありながら、自分の内面を見つめる時間を、ここ最近あまり持てていなかったのです。

都会の喧騒から少し離れ、五感で静けさを感じられる場所に身を置いてみたい。
そう考えて旅先に選んだのが、北陸の福井県でした。

今回訪れたのは、曹洞宗の大本山「永平寺」と、“苔寺”として知られる「平泉寺白山神社」。どちらも“静寂”と“自然”と“信仰”が溶け合う、特別な空間です。
ですが、今回の旅の目的地は決してこの二ヶ所だけにとどまりません。これは“福井の癒し旅シリーズ”の第一章として、今後も花や自然、歴史をテーマにいくつかのスポットをご紹介していく予定です。

静かに流れる時間に身を委ねながら、自分の呼吸を感じる。
この旅を通じて得られた「癒しの瞬間」を、この記事でおすそ分けできたら嬉しく思います。


永平寺とは|禅の精神が息づく修行の場

永平寺(えいへいじ)は、1244年に道元禅師によって開かれた、曹洞宗の大本山です。曹洞宗とは、「只管打坐(しかんたざ)」——ただひたすらに座禅を行うことを修行の基本とする禅宗の一派で、永平寺はその中心的な道場とされています。

開山から780年以上もの歴史を持つこの寺では、現代においても100名以上の修行僧が、早朝から夜まで厳しい修行生活を送っています。
彼らの一日は、朝3時過ぎの起床から始まり、読経・掃除・作務(雑事)・坐禅・食事・礼拝など、すべての行動に意味が込められた生活が繰り返されます。

訪問者として境内を歩いていても、僧侶の姿はあちらこちらに見られ、まさに「生きた禅」の空間であることを実感させられます。

建築物としても見どころが豊富で、仏殿、法堂、僧堂、大庫院、浴室、東司(トイレ)といった伝統的な七堂伽藍が現在も機能しています。どの建物も、木造の温もりと厳粛さを兼ね備えており、現代の建築にはない独特の“呼吸する空間”を感じさせてくれます。

永平寺に一歩足を踏み入れた瞬間、そこには「無駄な音」が存在しません。人の足音、風のそよぎ、僧侶の読経の声、そうした“自然と人が共鳴する音”だけが響く世界。
その空気に包まれると、自然と自分の内面へと意識が向かっていくのです。


永平寺の歩き方|五感で感じる“禅の世界”

◉ 山門と参道|静寂の入り口

永平寺の入り口にあたる山門は、まさに「俗世」と「禅の世界」を分かつ境界線のような存在。杉の巨木に囲まれた参道を進むと、自然と歩くスピードがゆっくりになっていくのを感じます。
木漏れ日が苔むした石畳を照らし、すべてが“時間が止まった世界”に変わっていきます。

◉ 回廊|修行僧とすれ違う“沈黙の時間”

永平寺の内部は、すべての建物が回廊で繋がれています。この回廊こそが、永平寺の魅力の一つ。
木造の床をゆっくりと歩いていると、時折、修行僧とすれ違うことがあります。彼らの姿勢の正しさ、目線の定まった歩き方からは、長年の修行の重みが伝わってきます。

一礼し、すれ違うその瞬間に、言葉ではなく“心で交わす”ものがある——そんな気さえしてきます。

◉ 傘松閣と天井画|彩りの中に静けさがある

傘松閣の天井には、当時の著名な画家144名によって描かれた壮麗な天井画が広がります。
しかしそれは、派手さではなく「内側に光をもたらすような静けさ」を放っています。
建物の中に差し込む自然光と相まって、まるで瞑想の中に引き込まれるような感覚になります。

◉ 東司(とうす)|トイレですら修行の一部

永平寺では、トイレ(東司)も“清浄なる場所”として扱われ、掃除が非常に徹底されています。
ここに来ると、どんな場所であっても“尊いもの”として扱う禅の教えの奥深さを感じます。

◉ そのほかスナップ写真


平泉寺白山神社|苔と神話が息づく神聖な空間

永平寺を訪れた翌日、地元の方の勧めで「平泉寺白山神社(へいせんじ はくさんじんじゃ)」を訪れました。
ここはかつて、白山信仰の中心地として栄え、戦国時代には“北陸の比叡山”とも称されるほどの霊場でした。

最盛期には48社36堂、6000坊の堂宇が立ち並び、1,000人を超える僧兵を抱える巨大寺院だったと言われています。
しかし、織田信長の兵火により焼失。その後、再興されたのが現在の神社です。

境内には一面の苔が広がっており、まさに“緑の絨毯”のよう。雨上がりや曇天の日には、その苔がいっそう色濃く、しっとりとした美しさを見せてくれます。

訪れた日は苔のベストシーズン(6月)ではなかったにも関わらず、その美しさには言葉を失いました。
手入れの行き届いた杉の並木道、苔むした石段、空気そのものが澄み渡るような神聖な空間——写真好き、自然好きにはたまらない場所でした。


御手洗池(おみたらしいけ)|女神伝説と神秘のリフレクション

平泉寺白山神社の奥、杉林の静かな小道を抜けた先にひっそりと佇むのが「御手洗池(おみたらしいけ)」です。
この池には、白山の女神が天から降臨したとき、最初に足を洗った場所という神話が伝えられています。

実際に足を運んでみると、そこは“池”というよりも、“異世界への入り口”のような場所でした。
水面は非常に澄みきっており、風がない時には、空や杉の木がそのまま逆さに映り込みます。
息をのむようなリフレクション写真が撮れるスポットとしても知られており、私もその一瞬を狙ってしばらく佇んでいました。

時間帯としては、午前中から正午にかけてがベスト。風が止むタイミングを狙えば、まるでCGのような幻想的な写真が撮影できます。

訪問時には他に誰もおらず、池のほとりにひとり佇む静けさが、より神聖さを際立たせていました。
遠くからカエルの声、水の湧き出る音、そして自分の呼吸だけが聞こえる世界。
“癒し”という言葉では表しきれない、深い感動がありました。


写真好き必見|リフレクションと自然光を味方にする撮影術

私は今回の旅で、Nikon Zf + NIKKOR Z 40mm f/2の組み合わせを使用しました。
この構成は、軽量ながらも被写界深度の浅さを活かした「立体感のある描写」が得意で、永平寺・平泉寺のような静かな場所には非常にマッチします。

▼ 御手洗池でのリフレクション撮影ポイント:

  • 風のない時間帯(早朝か無風の昼間)を狙う
  • 水面ギリギリのローポジションで構える
  • ISO感度は100〜200、F4.0程度でシャープに写す
  • PLフィルターは非推奨(水面の反射を活かすため)

また、苔や木漏れ日を撮る際は**露出アンダー気味(−0.3〜−1EV)**にして、質感を強調すると雰囲気が出ます。

▼ iPhoneで御手洗池のリフレクションを撮るコツ

最近のiPhone(特にiPhone 14〜16シリーズ)はカメラ性能が非常に高く、条件次第では十分にプロ顔負けの写真が撮れます。
ここではiPhoneで御手洗池を撮影する際のコツもご紹介します。

  1. 水面にできるだけ近づく
    • iPhoneはレンズが小さいため、水面すれすれの高さから構えると鏡面反射が際立ちます
    • 安全のため、ケースやストラップをつけて落下防止を
  2. ライブフォト&バーストモードを活用
    • 風が止んだ瞬間を逃さないためにバースト(連写)で撮影し、後からベストショットを選ぶ
    • ライブフォトなら水面の揺れの瞬間を含めて記録できるため、後で静止画に切り出せます
  3. HDR(スマートHDR)をONにする
    • 水面の反射部分と空の明暗差をきれいに処理でき、自然な色合いに仕上がります
  4. 編集でコントラストとシャドウを微調整
    • 写真アプリの編集機能で、コントラストを+10〜15、シャドウを-10程度に調整すると立体感が増します
    • 彩度は上げすぎない(+5以内)ことで自然な雰囲気を保てます

◉ そのほかスナップ写真


医師としての視点|“自然と静けさ”がもたらす癒しの処方箋

私は医師として、人々の「ストレスマネジメント」に深い関心を持っています。
特に近年は、森林浴・マインドフルネス・自然療法といった、科学的な裏付けのある“非薬物的介入”が注目されています。

今回の永平寺と平泉寺の訪問では、まさにそうした癒しの力を五感で実感しました。

  • 緑の色は副交感神経を刺激し、リラックス効果を高める
  • 静かな音環境は脳波に影響を与え、α波を増加させる
  • 自然と触れ合うことで、ストレスホルモン(コルチゾール)が低下する

これは決して“感覚的な癒し”ではなく、医学的にも十分な意味を持ちます。

また、“何もしない時間”をあえて作ることで、脳のデフォルトモードネットワーク(DMN)が活性化し、創造性や記憶力も高まると言われています。

こうした効果を、実際に現地で体験することで、「あ、やっぱり人間は自然の中で整う生き物なんだな」と改めて実感しました。

患者さんにも、“薬に頼らないケア”の大切さを伝えていきたいと強く感じる時間でもありました。

(永平寺の境内で撮影)


福井旅のヒント|アクセス・服装・グルメ・季節情報まとめ

● アクセス情報

  • 永平寺:福井駅から京福バス「永平寺門前」下車(約30分)
  • 平泉寺白山神社:えちぜん鉄道「勝山駅」からタクシー約15分

※公共交通で巡る場合、福井駅を起点に組むのが便利です。

● 服装のポイント

  • 夏は熱中症・UV対策は必須
  • 靴はスニーカーorトレッキングシューズがおすすめ
  • 永平寺は脱靴エリアが多いので、靴下は清潔なものを

● 周辺グルメ情報

  • 永平寺周辺:「永平寺そば」や「ごま豆腐」が名物
  • 勝山エリア:地元の山菜天ぷら定食や、「かつやまソースカツ丼」も人気
  • 福井駅前:越前そば、へしこ、鯖寿司、甘エビ丼など、海の幸も充実

● 季節ごとの見どころ

季節永平寺平泉寺白山神社
山桜・新芽の苔桜と杉の新緑
新緑と涼しさ苔の最盛期(6〜7月)
紅葉・光と影苔と紅葉のコントラスト
雪化粧と静寂一面の銀世界、杉の陰影が美しい

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おわりに|静けさの中にある豊かさを、次の旅へつなぐ

永平寺と平泉寺白山神社を巡った今回の旅は、私にとってただの観光ではなく、“心の静けさ”を取り戻すための時間でした。

SNSや仕事に追われる毎日の中では、つい「立ち止まること」が難しくなります。
でも、こうして自然と歴史に包まれた空間に身を置くと、頭の中のノイズがスーッと消えていくような、不思議な感覚を覚えるのです。

この旅は、“Ikebanadoctorの夏休みシリーズ”の第一章に過ぎません。
これからも福井の他の花スポットや自然景勝地、文化遺産を順に紹介していく予定です。

もし今あなたが少し疲れているなら、ぜひこの旅を“次の目的地”の候補に加えてみてください。

きっと、静けさの中にある豊かさが、あなたの心にも届くはずです。

(永平寺の境内で撮影)

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