🌸 植物の「形」に癒される瞬間
仕事柄、日々さまざまな身体の不調と向き合う中で、私自身もまた、心のバランスを取り戻す時間が必要だと感じることがあります。
この作品に使ったクルクマと雲龍柳は、まさにその「回復」を象徴するような素材でした。
雲龍柳の自由なうねりは、制約のない発想や、思考の柔軟性を思わせます。どこまでも伸びていこうとする姿に、私たち人間の回復力や希望が重なります。
そして、ピンクのクルクマは、静かに寄り添う優しさを。心が疲れているとき、そっと隣にいてくれるような安心感があります。

🌿 花材と構成
- 花材
・クルクマ
・雲龍柳 - 花器
白い平皿型の水盤。花材の動きを引き立てる控えめな器。 - 構成の意図
雲龍柳の高さと広がりで「空間」を生かし、クルクマで「安定感」と「調和」をもたらす構図。
花材同士が互いに「問いかけあう」ような関係を意識しました。
🧠 医師の視点から見る「癒しの造形」
医学の世界では、心と体は密接に関わっています。
例えば、ストレスが続くと自律神経が乱れ、消化器症状や不眠、免疫力の低下を招くことも。
そんなとき、目から入る癒し(視覚的セラピー)は、脳をリラックスさせる手段のひとつです。
いけばなの形やバランス、色彩は、私たちの視覚と神経系に直接作用します。
特にこの作品のように「上に伸びていく構造」は、心が前向きになるきっかけを与えてくれるのです。
🌼 クルクマとは?
クルクマはショウガ科の多年草。タイやインド原産で、観賞用だけでなく漢方やハーブとしても知られています。
夏になると流通が始まり、暑さにも比較的強く、水持ちもよいため、夏の花材として重宝されます。
✂️ 葉にも手を入れる ― 観察と工夫の大切さ
今回の作品では、クルクマの葉が全体に対してやや大きく、目立ちすぎてしまう印象がありました。
そのままではバランスを崩してしまうため、自らハサミを取り、葉を自然な形になるよう慎重にトリミングしました。
いけばなでは、与えられた花材をそのまま使うのではなく、「どう生かすか」を見極めて手を加えることも大切です。
作品全体をよく観察し、時には思い切って削ぎ落とすことで、調和のとれた一体感が生まれます。
📘 制作を終えて
この作品を生けた日は、診療後の夜でした。
疲れていたはずなのに、枝を選び、角度を決め、花を挿すうちに、自然と呼吸が深くなり、気づけば集中と安らぎが共存する時間に。
いけばなには、「自分のための医療」のような側面があります。
見る人だけでなく、生ける人自身をも癒す。
それが、私が医師でありながら、いけばなを続けている理由かもしれません。
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