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秋の花の絶景撮影地ガイド ― 彼岸花・コスモス
夏の熱がゆるむころ、関東の花の名所は赤と黄金、そして薄紅へと色を替えていきます。雑木林の林床を埋めつくす彼岸花、ビルの谷間に揺れるコスモス、丘をまるごと染めるキバナコスモス――。救急の現場の合間に各地の秋の花を訪ね歩いてきた私が、とくに心を動かされた三つの撮影地を、見頃とアクセスの目安とともにご案内します。
村上緑地公園(千葉・八千代)― 雑木林を染める彼岸花の赤

関東で彼岸花の名所を訪ねるなら、まず思い浮かぶのが千葉・八千代の村上緑地公園です。ここの彼岸花は、ひらけた野原ではなく雑木林のなかに咲きます。木々のあいだを抜けて歩いていくと、足もとの斜面が一面、赤に染まっている。およそ24万本ともいわれる大群生が緩やかな起伏に沿って奥へと広がる規模は、県内でも有数です。立ち止まって見上げると、葉のすきまから差す木漏れ日が、花の一輪ひとつを内側から灯しているようでした。秋のお彼岸のころにそろって咲くことから曼珠沙華とも呼ばれ、見頃はほんの一週間ほどで過ぎていきます。
浜離宮恩賜庭園(東京・中央区)― ビルを背にしたコスモス畑

東京・汐留。ビルの谷間に、ふいに花畑があらわれる季節があります。将軍家ゆかりの大名庭園・浜離宮恩賜庭園のお花畑には、夏のキバナコスモスが黄金色に、秋のコスモスがやわらかなピンクに揺れ、その背には高層ビルの壁がそびえます。はじめてこの場所に立ったとき、柔らかな花弁と冷たいガラスの壁が同じフレームのなかでゆらぐ、その不思議な調和に思わず足が止まりました。三百年の庭と現代の都市、ふたつの時間が同居する、東京ならではのコスモス畑です。
国営昭和記念公園(東京・立川)― 花の丘を染めるキバナコスモス

東京・立川の国営昭和記念公園。「花の丘」は、およそ一万五千平方メートルのなだらかな斜面をキバナコスモスおよそ四百万本が埋めつくす、園内でいちばん大きな花畑です。夏の終わりの爽やかなレモンイエローにはじまり、秋が深まるにつれて丘は夕陽のようなオレンジ色へと移ろいます。丘のてっぺんに立つと、足もとから空の境までが花の色でつながり、自分が花の海に浮かんでいるような心地になりました。10月ごろには原っぱの花畑でピンクや白の秋のコスモスも見頃を迎え、公園全体ではあわせて数百万本のコスモスが楽しめます。
赤から黄金へ、そして薄紅へ。
秋の花は、駆け足で色を替えていく。
秋の花の見頃の目安
秋の花は、驚くほど駆け足です。彼岸花はお彼岸のころのほんの一週間、キバナコスモスはレモン色からオレンジ色へと表情を変えながら夏の終わりから9月まで、ピンクの秋のコスモスは10月ごろに見頃を結びます。開花は気候により前後しますので、お出かけ前に各撮影地の公式の開花情報を必ずご確認ください。
秋の花を撮るために ― 撮影のコツ
彼岸花は、花のうしろから光が差す逆光をねらうと、細い花びらが透けて赤がランプのように発光します。赤は露出が上がると白っぽく飛びやすいので、わずかにマイナスへ補正して深い赤を残すのがおすすめです。コスモスは、手前の一輪にぐっと寄って前ボケをつくると、奥の花畑がやわらかな色の霧になり、立体感が生まれます。浜離宮では背景のタワーを画面の上に大きく取り込むと、江戸と現代の対比がそのまま物語になります。三脚や設定など基本のコツは花風景写真の撮り方に、朝夕の光をねらう日は朝もやとマジックアワーの撮り方にまとめています。彼岸花とコスモスの季節が終わるころ、山や庭園は紅葉の盛りへ。続きは紅葉の絶景名所ガイドでご案内しています。
雑木林に燃える彼岸花から、丘を染めるキバナコスモスまで。心に残った秋の花を、FUJICOLOR最高級印画紙への銀塩プリントでお届けします。額装にも耐える一枚を、日本各地・世界各国へ発送いたします。
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