はじめに|上野で出会った、夏の“静寂と癒し”
東京・上野恩賜公園の一角にある「不忍池(しのばずのいけ)」。ここでは、夏になると池一面に蓮の花が咲き誇り、訪れた人々に涼やかな癒しを与えてくれます。
この場所には、ただ花を見るだけではない「体験」があります。朝の光、蓮の葉のさざめき、そしてゆっくりと開いてゆく花びらの動き。それらは、日常を忘れさせてくれる静けさと感動に満ちています。
2025年7月、私は久しぶりにしっかりと休みを取り、Nikon ZfとNIKKOR Z 40mm f/2の単焦点レンズを手に、不忍池へと足を運びました。
この記事では、写真20枚弱とともに、上野でのフォトウォーク体験とその魅力をお伝えしつつ、医師としての視点から「花と癒し」についても深掘りしていきます。

不忍池の蓮|大賀蓮と多彩な花の共演
不忍池には、1951年に千葉県で発掘・発芽された古代の花「大賀蓮(おおがはす)」を含む、さまざまな品種の蓮が植えられています。
大賀蓮は、弥生時代の遺跡から見つかった2,000年以上前の種から発芽したもので、「命の奇跡」として全国で育てられてきました。
上野公園の蓮は一種ではなく、白、薄紅、濃い桃色といった様々な色合いの花が混在し、葉の高さや花びらの形状も異なります。そのため、写真を撮るたびに構図の変化があり、観賞する側にとっても飽きの来ない風景となっています。

見頃とおすすめの時間帯|「朝の光」でこそ美しい
蓮の花は、日が昇ると同時に開き始め、正午ごろには閉じてしまいます。
そのため、「見頃の時期」と「時間帯」の両方を意識することが、ベストな蓮体験への第一歩です。
- 見頃:7月中旬〜8月上旬
- 時間帯:午前6時〜9時がベスト
私が訪れたのは2025年7月中旬の平日、朝7時前。すでに池の周りには三脚を構えたカメラマンや、蓮をスケッチする人々、朝の散歩がてらに立ち寄った観光客など、さまざまな人で賑わっていました。とはいえ、朝の不忍池にはどこか神聖な静けさが漂っており、すべてが「一日の始まり」としてちょうどよい空気感に包まれていました。

使用機材と撮影設定|Nikon Zf × 40mm f/2
今回の撮影は、Nikon ZfにNIKKOR Z 40mm f/2の単焦点レンズを装着し、**主にPモード(プログラムオート)**で行いました。
このレンズは開放f/2の明るさと、背景の美しいボケ感、自然な色乗りが魅力です。焦点距離40mmというのも絶妙で、蓮の花を自然な距離感で切り取るのに最適でした。
使用設定の一例:
- モード:P(プログラムオート)
- ISO:100~400(自動設定)
- F値:f/2~f/5.6(シーンに応じて)
- SS:1/200~1/1000秒
- AF:シングルAF、フォーカス位置はマニュアル調整
- 仕上げ:LightroomでRAW現像(彩度・コントラスト微調整)
プログラムオートを使うことで、現場で構図や光に集中でき、自然の変化に合わせた即応性の高い撮影ができました。

風鈴と和傘の演出|「夏まつり」とのコラボも楽しめる
上野恩賜公園の蓮観賞には、もう一つの魅力があります。
それが、「うえの夏まつり」期間中に設置される風鈴と和傘のアート演出です。
池の周囲や園路に風鈴が吊るされ、その涼しげな音色が蓮の咲く景色に風情を加えてくれます。和傘の赤や紫の装飾は、写真に写り込んでも絵になりますし、逆にアクセントを生かした構図を狙う楽しみも。
まさに「和の夏」を象徴するコラボレーションであり、視覚・聴覚・触覚すべてで楽しめる仕掛けになっています。

📷 蓮見デッキはフォトジェニックな絶景ポイント|風鈴との共演が美しい
不忍池に設けられている**「蓮見デッキ」**は、訪問者にとっても、写真愛好家にとっても絶好のスポットです。
池の中央部に張り出すように作られたこの木製のデッキは、蓮の花が咲き誇るエリアの真上にあり、花と自分との距離がぐっと縮まる特別な場所です。
特に2025年は、「うえの夏まつり」の一環としてデッキ周辺に風鈴の装飾が施されており、蓮の花と風鈴が同じフレームに収まる贅沢なシーンが広がっています。
撮影者の間でも「ここでしか撮れない構図がある」と評判で、朝の柔らかい光に照らされた蓮と、風で揺れる風鈴の姿はまさに**“映える夏の癒し”**そのものです。
また、デッキの上は日陰もあり、水辺からの風が心地よく、夏の暑さを忘れさせてくれる“涼”の空間でもあります。
立ち止まって眺めたり、ベンチで一息ついたり、子ども連れの家族やお年寄りも安心して過ごせるようになっており、単なる鑑賞ではなく「体験」として蓮を楽しむことができます。
撮影の際は、風鈴と蓮を一緒に入れる構図を意識したり、水面に映る花と空を組み合わせたりと、デッキだからこそ生まれる視点が多数あります。
特にNikon Zfのようなクラシックデザインのカメラを使えば、和の雰囲気とも相まって撮影そのものがひとつの作品になるでしょう。




🌙 夜の不忍池|弁天堂と蓮が照らす幻想の景色
上野恩賜公園の蓮といえば朝のイメージが強いですが、実は夕方から夜にかけての景色も見逃せません。
日が傾き始めると、不忍池の蓮の間から夕焼けがのぞき、幻想的な空気に包まれます。
さらに夜になると、池の中央にある弁天堂がライトアップされ、水面に浮かぶように輝きます。
その光が蓮の葉や水面にやわらかく反射し、昼間とは全く違う、静かで美しい世界が広がります。
写真を撮るなら、日没前後の時間帯が特におすすめ。
Zfのクラシックな外観と夜の景色の相性も良く、落ち着いた雰囲気の写真が撮れることでしょう。
昼の“生命感”に対して、夜の不忍池は“静寂と祈り”を感じさせる場所です。
時間が許せば、ぜひ夕暮れ〜夜の景色も味わってみてください。





医師の視点|蓮がもたらす“癒し”の正体
私は医師として、日々多くの患者さんと接し、忙しく働いています。その中で感じるのは、「自然と触れ合う時間」の重要性です。
蓮の花のように、開くまでに時間がかかり、咲いてからも静かに存在するものに向き合うと、人間の神経系は副交感神経優位へと切り替わりやすくなるというのは、多くの研究でも明らかになっています。
また、蓮を見ながら歩く、いわゆる“フォトウォーク”は軽い有酸素運動になり、セロトニンの分泌を促す効果も。
結果的に「ストレスが軽減され、心が安定する」というのが、私自身の実感でもあります。
単なる観光や撮影ではなく、自分自身を整える行為としての“蓮鑑賞”。
これこそが、現代人にとって必要な癒しなのかもしれません。


他の蓮スポットも巡ってきました|行田・千葉の比較体験
私は2025年の夏、蓮の魅力に完全に魅了され、他にもいくつかの蓮スポットを訪れました。
✅ 行田 古代蓮の里
埼玉県行田市にある古代蓮の里は、約42種12万株の蓮が咲き誇る関東最大級の蓮園です。
見渡す限り蓮・蓮・蓮というスケール感と、展望タワーからの俯瞰撮影が可能な点も魅力。
→ ブログ記事:行田 古代蓮の里と行田タワーの蓮
✅ 千葉公園(大賀蓮)
「大賀蓮」発祥の地として知られる千葉公園では、毎年「大賀ハスまつり」が開催されます。
蓮の葉で作られた“蓮シャワー”体験や、地元ガイドによる説明など、家族でも楽しめるイベントが充実。
→ ブログ記事:千葉公園の大賀ハスまつり2025
こうした複数スポットをめぐってみると、それぞれの蓮の咲き方や土地の雰囲気、観賞方法に違いがあることに気づきます。
不忍池は「都会と自然が融合した美しさ」、行田は「圧倒的スケール感」、千葉公園は「歴史と人の温かさ」が魅力。
三者三様の蓮体験は、今後もまた訪れたいと思わせてくれるものでした。


アクセス・混雑回避・周辺情報
- 所在地:東京都台東区上野公園2
- アクセス:JR上野駅「公園口」から徒歩10分(不忍池) ※東京メトロ銀座線上野広小路駅やJR御徒町駅からも近いです
- 入園料:無料(終日開放)
- 撮影ポイント:蓮見デッキ周辺が特に花密度高め 写真映え◯
- トイレ・休憩所:あり。近くにスタバ・ベンチ多数
- 混雑回避:平日朝6時〜8時が最も空いていて撮影に最適

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まとめ|蓮の美しさは、五感で味わうもの
花を「見る」だけではなく、「感じる」ものとして蓮に向き合うことは、日々の生活に新しいリズムをもたらしてくれます。
都会の喧騒を忘れ、ただ静かに咲く蓮の花のそばで過ごすひとときは、まさに“静寂の贅沢”と言えるでしょう。
上野恩賜公園の不忍池は、そんな体験を無料で、そして気軽に提供してくれる場所です。
ぜひ来年の夏もまた、この場所で、蓮と向き合う時間を作ってみてください。


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