JOURNAL ・ 撮影地の記録
ネモフィラの丘 ― 空色に染まる、みはらしの丘
茨城・ひたちなか。なだらかな丘が、まるごと空の色に染まる季節があります。国営ひたち海浜公園「みはらしの丘」。春の終わり、約530万本のネモフィラが丘一面に咲きそろい、淡い水色の花と青い空とが、境目をなくしてひとつの青になります。丘のてっぺんに立つと、足もとから空まで、ぜんぶが青。世界中から人が訪れる、青の絶景です。
空と溶けあう青
ネモフィラのいちばんの魅力は、その青が「空とつながって見える」ことです。みはらしの丘はひたちなか市内でいちばん高い丘で、上に立つと視界をさえぎるものがありません。淡い水色の花が地平までつづき、その先に空が広がる。どこまでが花で、どこからが空なのか、わからなくなる——そんな不思議な景色が、ここにはあります。晴れた日の青はもちろん、薄曇りのやわらかな光の日も、花の色は深く、しっとりと美しく写ります。
風にゆれる、青の海
丘を風が渡ると、530万本のネモフィラがいっせいに揺れ、青い海がさざ波立つように動きます。一輪はとても小さく、可憐な花。それが数えきれないほど集まって、丘という大きな「面」になる。救急の現場の張りつめた時間とはまるで違う、やわらかく、ひろびろとした青。深呼吸をひとつしたくなる景色です。
丘のてっぺんで、空と花がひとつになる。
風にゆれる、青の海。
訪れる方へ ― 見頃
これから訪ねる方のために、見頃やアクセスをまとめます。
ネモフィラの見頃は例年4月中旬から5月上旬。特にゴールデンウィーク前後の4月下旬が最盛期です。この時期は大変混雑し、入園料も変わります(通常は大人450円ですが、ネモフィラ最盛期の約30日間は大人800円ほど)。その年の気候で見頃が前後しますので、おでかけ前に公園公式サイトの開花状況をご確認ください。同じ丘では秋に、約3万本のコキアが真っ赤に色づくことでも知られています。
アクセス
公共交通では、JR常磐線「勝田駅」東口の2番乗り場から、海浜公園西口までバスで約15分。または、ひたちなか海浜鉄道湊線の阿字ヶ浦駅からバスでも来園できます。勝田駅の窓口では、入園券付きの湊線一日フリー切符も販売されていてお得です。お車の場合は広い駐車場がありますが、見頃の時期は周辺道路の渋滞と満車が予想されますので、早めの到着がおすすめです。
撮影のヒント
みはらしの丘では、広角レンズで丘の上のほうから花畑と空を大きく入れると、青が地平までつづくスケールが出ます。花を低い位置から見上げるように撮ると、空とネモフィラの青がいっそう溶けあいます。風の弱い時間帯や、薄曇りのやわらかな光の日は、花の色がきれいに出ます。人が多いので、開園直後の早い時間が、すっきりとした構図を撮るチャンスです。
あわせて巡りたい
ひたち海浜公園はとても広く、ネモフィラのほかにも、チューリップやスイセン、夏のジニア、秋のコキアやコスモスなど、季節ごとに花の表情が変わります。園内のサイクリングコースを走りながら、季節の花めぐりを楽しむのもおすすめです。