JOURNAL ・ 撮影地の記録
河津桜 ― 二月に春を告げる、ひと足早い桜並木
まだ寒さの残る二月、ひと足早く春を告げるのが、静岡・伊豆の河津桜です。伊豆急行・河津駅から歩いてすぐ、河津川の岸に沿って約4キロ、濃いピンクの桜並木が続きます。ソメイヨシノよりも色が濃く、花の期間も長い早咲きの桜。川沿いに咲く菜の花の黄色と重なれば、まだ芽吹かない山を背に、桜色と菜の花色の春が、いち早く立ちあがります。
ひと足早い春
河津桜の魅力は、なんといってもその「早さ」と「濃さ」です。多くの桜がまだつぼみのころ、河津ではもう濃いピンクの花が満開を迎えます。一輪一輪がふっくらと大きく、青い空に映えると、まるで春そのものが先に咲いたよう。川面には桜が映りこみ、風が吹くたびに、花びらと水面の光がいっしょに揺れます。
桜と菜の花の競演
この場所でいちばん撮りたくなるのは、桜のピンクと菜の花の黄色が重なる瞬間です。川沿いの土手には菜の花が咲きそろい、桜並木とのあいだに、春の二色のグラデーションが生まれます。救急の現場の張りつめた色とはまるで逆の、やわらかく、あたたかな色。ファインダーをのぞいているだけで、こちらの呼吸までゆるんでいきます。
二月の川辺に、ひと足早い春。
桜色と菜の花色が、風に溶ける。
訪れる方へ ― 見頃と河津桜まつり
これから訪ねる方のために、見頃やアクセスをまとめます。
見頃は例年2月下旬から3月上旬。開花にあわせて「河津桜まつり」が、例年2月上旬から3月上旬にかけて開かれます。期間中は夜桜のライトアップ(おおむね18〜21時)も行われ、昼とは違う妖艶な桜が楽しめます。その年の気候で開花が前後しますので、おでかけ前に河津桜まつり公式サイトの開花情報をご確認ください。
アクセス
伊豆急行線「河津駅」が最寄りで、駅から桜並木の川沿いまでは徒歩約3分。電車でのアクセスがとてもスムーズです。桜並木は河津川に沿って続くので、川上へ、川下へと、のんびり歩きながら好きな一景を探せます。まつり期間は混雑しますので、朝の早い時間がおすすめです。
撮影のヒント
濃いピンクの河津桜は、青空を背景にすると色が際立ちます。川面のリフレクションを生かして、上下対称に桜を写すのもおすすめ。菜の花と組み合わせるなら、桜のピンク・菜の花の黄色・新緑の三色が入る構図を意識すると、春らしい一枚になります。夜桜のライトアップでは、三脚を使って、川面に映る光まで丁寧に切り取ります。
あわせて巡りたい
河津のあたりは伊豆の温泉郷。桜を楽しんだあとに、近くの温泉でゆっくり体をあたためるのも、早春の旅ならではの贅沢です。河津川をさかのぼれば、河津七滝(ななだる)など、伊豆らしい渓谷の風景も待っています。