赤レンガの東京駅舎を背に、黄金色に染まる行幸通りのイチョウ並木

撮影地ガイド

東京のイチョウと紅葉 ― 行幸通りの金の道から、立川の黄葉トンネルへ

📍 東京・丸の内/立川/中央区/上野 🌳 イチョウ見頃 例年11月下旬〜12月上旬

東京の秋は、もみじよりも先にイチョウの色から始まります。十一月の終わり、東京駅の正面にまっすぐ延びる行幸通りが金色に変わり、立川の国営昭和記念公園では、三百メートルの黄葉のトンネルがひらきます。ここでは、私が実際に足を運んで撮ってきた東京の秋の場所を、色づく順にたどります。見頃・開園時間・料金は年ごとに変わりますので、おでかけ前に各公式サイトでご確認ください。

行幸通りの黄金並木 ― 東京駅を背にした、金の一直線

東京駅の丸の内口を出ると、皇居へ向かってゆったりと広い一本道が延びています。行幸通りです。晩秋になると、両側に並ぶ四列のイチョウがいっせいに黄金色へ変わり、舗装の上にまで金の光が満ちます。そして振り返れば、赤レンガの駅舎。深い赤褐色の壁と白い石の縁取りを背にすると、黄葉はいっそう澄んで見えてきます。見頃は例年およそ十一月下旬から十二月上旬。盛りは一、二週間ほどと短く、そのあとは落ち葉が道いっぱいの金の絨毯に変わります。通り抜けに料金はかかりません。この一本の道については行幸通りの銀杏並木に詳しく書きました。

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丸の内をもう一歩 ― 黄葉の残る空に、茜色の東京タワー

同じ丸の内で、日が落ちてからもう一枚。丸ビルやKITTE丸の内の屋上テラスからは、高層ビルの谷間に立つ東京タワーが望めます。空気の澄む秋から冬にかけてがとくに美しく、点灯後のオレンジの灯りが、群青へ変わっていく空にゆっくり浮かび上がります。イチョウを撮ったその足で夕暮れまで待てるのが、この一帯のありがたいところです。展望テラスは無料で入れる場所が多いのですが、開放時間は施設ごとに違いますので、各公式でご確認ください。丸の内の東京タワー夕景にまとめています。

昭和記念公園 ― 三百メートルの黄葉トンネルと、水路の百六本

都心から少し離れて、立川の国営昭和記念公園へ。公園の公式サイトによると、「かたらいのイチョウ並木」は全長およそ三百メートル。十一月の黄葉の最盛期には黄金色のトンネルが現れる、シーズン一番の人気スポットと案内されています。もう一か所、水路のカナールには合計百六本のイチョウが左右対称に二列ずつ植えられていて、この二つが公園の二大黄葉スポットとされています。入園料は大人四百五十円、六十五歳以上二百十円、中学生以下は無料。十一月一日から二月末日までの開園時間は九時三十分から十六時三十分です(いずれも公式サイトの掲載値)。私自身がこの公園で撮ってきたのは秋の花の丘のほうで、そちらは昭和記念公園のコスモスにまとめました。

金は、いちどには来ない。
九月の花から十二月の落ち葉まで、東京の秋はゆっくり降りてくる。

東京の秋は、九月から始まる ― 浜離宮と上野

イチョウを待つ前に、東京にはもうひとつの秋があります。中央区の浜離宮恩賜庭園。汐留の高層ビル群を背にしたお花畑で、キバナコスモスが例年八月から九月ごろ、秋のコスモスが十月ごろに咲きそろいます。入園料は一般三百円、六十五歳以上百五十円、小学生以下は無料です。台東区の上野東照宮ぼたん苑では、公式サイトの案内で「ダリア綾なす秋の園」が九月下旬から十月下旬。私はここで、ダリアを浮かべた花手水と、赤く実をつけたエゾツリバナを撮りました。都心の社の、静かな秋です。詳しくは浜離宮のコスモス上野東照宮ぼたん苑へ。

訪れる方へ ― 見頃

色づく順にたどると、東京の秋はおよそ三か月つづきます。

九月下旬から十月は、浜離宮と上野のコスモス・ダリア。十一月中旬から下旬は、昭和記念公園のイチョウ並木。十一月下旬から十二月上旬が行幸通りの黄金並木で、そのあとも十一月から二月にかけて、丸の内の夕景がいちばん澄む季節が残ります。いずれも年の気候で前後しますので、出かける前に各公式の開花・紅葉情報を確かめておくと安心です。ほかの月の見頃は花と紅葉の見頃カレンダーにまとめました。

アクセス

行幸通りは、JR・東京メトロの東京駅丸の内口を出てすぐ。東京メトロ千代田線の二重橋前駅からも数分です。国営昭和記念公園はJR青梅線の西立川駅から西立川口まで徒歩数分、JR立川駅北口からは立川口まで徒歩十分ほど。浜離宮恩賜庭園は都営大江戸線の汐留駅・築地市場駅から歩けます。上野東照宮ぼたん苑はJR上野駅の公園口から徒歩五分ほど。いずれも電車だけで回れる範囲で、車を使わずに一日で二か所は無理なく巡れます。

撮影のヒント

行幸通りでは、まず道のまんなかに立って駅舎を正面に据えた対称構図を。四列の並木と赤レンガが左右きれいに釣り合います。黄葉は明るく飛びやすいので、露出をわずかに抑えると金色の深みが残ります。落ち葉が積もったら、地面すれすれのローアングルで、絨毯と並木をひとつの画面に。PLフィルターを弱めにかけると、濡れた路面や葉の照りが落ち着いて、黄色が濃く写ります。イチョウのトンネルは望遠で圧縮すると密度が出て、広角で見上げれば空の青が入って軽くなります。夕景やライトアップの時間帯は三脚を。人の多い場所では脚を広げすぎないよう気をつけています。

あわせて巡りたい

行幸通りを皇居方向へ抜ければ、松並木の広がる皇居外苑。駅側へ戻れば、KITTE丸の内の屋上庭園から行幸通りと駅舎を上から見渡せます。少し足を延ばして、上野公園から不忍池へ、浜離宮から築地・汐留へ。東京の秋は、電車のひと区間ごとに表情が変わります。

📍 所在地東京都千代田区(行幸通り)/立川市・昭島市(国営昭和記念公園)/中央区(浜離宮恩賜庭園)/台東区(上野東照宮ぼたん苑)
🌳 イチョウ行幸通り 例年11月下旬〜12月上旬(盛りは約1〜2週間)/昭和記念公園「かたらいのイチョウ並木」全長約300m・カナール106本、11月が黄葉の最盛期(公式)
🌼 秋の花浜離宮のキバナコスモス8〜9月ごろ・秋のコスモス10月ごろ/上野東照宮ぼたん苑「ダリア綾なす秋の園」9月下旬〜10月下旬(公式)
🎫 料金行幸通り 無料/昭和記念公園 大人450円・65歳以上210円・中学生以下無料/浜離宮 一般300円・65歳以上150円・小学生以下無料/ぼたん苑は公式でご確認ください
🚉 アクセス東京駅 丸の内口すぐ/JR西立川駅・立川駅/都営大江戸線 汐留・築地市場駅/JR上野駅 公園口から徒歩約5分
ℹ️ 最新情報見頃・開園時間・料金は各施設の公式サイトでご確認ください
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